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病棟で起きやすい与薬ミスの現状と対策

2.与薬ミスに関連する要因は何か

 まず、与薬ミス事例を集め、分析する必要があります。たとえば、ある医療施設では、報告された与薬ミスを、「医療者」が薬剤の種類、量、時間、用法を誤って与薬した「誤与薬」と、「患者」自身が薬剤の種類、量、時間、用法を誤って服用した「誤服用」とに分類して、現状を把握し予防する努力をはじめています。このように、それぞれの与薬ミス事例を分類し、隠れている原因を明らかにする必要があるでしょう。

 分類方法は、各医療施設がその特性を考慮しながら開発するものだと思いますが、ここでは「システム上の改善」、「職員への教育」、「患者さんの医療安全管理活動への参加」について考えます(表1)。「システム上の改善」でこれまでの研究成果から必要と考えられるのは2つです。

 第1に同姓同名の患者さんが同じ病院に入院している場合はとくに気をつけていただきたいと思います。与薬のときに患者さんの名前を呼びますが、同姓同名の場合は同定することができません。与薬に関わる職員は同姓同名患者さんがいることを意識しながら、日常の臨床活動を行う必要があるでしょう。

 第2は、薬袋への名前を手書きではなく印字する仕組みを導入するという点です。病棟で1回処方ごとに薬袋へ名前を書く作業が発生する場合があります。この作業のときに間違えることがあるようです。薬袋へ直接名前を印字できれば、記名作業自体がなくなり、与薬ミスの確率がなくなります。

 「職員への教育」も大切です。特に与薬に関わる職員については、薬剤の知識を深めることが必要です。そして、与薬ミスを防止することが、患者安全管理において、重要なテーマであることをご理解ください。

表1.与薬ミス防止の手がかり

システム上の改善
同姓同名患者さん
薬袋への名前を印字する仕組み
職員への教育
薬剤に関する知識
病棟における正看護職員比率
患者さんの医療安全管理活動への参加
医療安全および病識の改善

掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。

【掲載】2003年06月27日