Home > チーム医療活動 > 精神科クリニカルパスを広めるための体制作り (PAGE 5)

精神科クリニカルパスを広めるための体制作り

 

 この体制は、初期のパス推進への取り組みを確実にするために用意したもので、現在は複数の部署の関係者が新たにワーキンググループを結成するのも支援しています。組織により事情は異なると思いますが、当院の経験を踏まえ、体制作りにあたり押さえておく必要がある点について考えてみます。

1)まずはトップの理解を得る

 パスを開発推進していくにあたっては、さまざまな難問を解決していかなくてはなりません。院長、看護部長など所属組織の幹部の理解を得て、組織としてパスを推進するという方針を明確に示してもらい、体制作りを支援してもらわなければ組織全体で取り組むのは難しくなります。立場上、直接そのようなポジションの人と話をする機会がない場合は、少なくとも直属の上司に理解してもらい、活動を応援してもらえるようにすべきです。

2)医師の参加

 パスを医療の質改善につなげていくために、医師の参加が必須です。最初は一職種だけで開発を始めたとしても、最終的には医療チーム全体を巻き込む必要があります。医師がパス開発の場に常に参加するのは難しいと思いますので、重要な決定を行う場に必ず参加してもらえるよう調整します。その際、複数の医師が参加すると問題解決を迅速に行うことができます。医師が参加できなかった場合は進捗報告を欠かさないようにしましょう。
 医師の参加がどうしても難しい場合は、既存の会議体や組織にパス推進の役割を担ってもらうのが現実的です。当院の場合、褥瘡パスに関しては褥瘡対策チームにパス作成を依頼しました。

3)パス推進を担う組織に権限と責任を与える

 パス開発そのものが非常に多くの調整を必要としますので、完成したパスが診療録として承認されるために、さまざまな部署、委員会を経なければ使用できないとなると非常に効率が悪く、パスを開発するメンバーの士気を保つのも難しくなります。パス推進を担う組織に権限を与え、事務的な手続きを簡素化することで、完成したパスがなるべく早く臨床で使用できるようにすべきです。
 また、正式に承認されたパスが臨床現場できちんと使用されるよう、管理者に要請したり、使用状況を調査する権限なども必要です。

掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。

【掲載】2004年11月05日