Home > 薬剤業務 > 財団法人復康会 沼津中央病院 精神科救急病棟における薬剤師の病棟業務 (PAGE 5)

沼津中央病院 精神科救急病棟における薬剤師の病棟業務

病棟薬剤師の1日

始業前 前日の病棟担当者と業務日誌を見ながら情報共有
始業と共に、PHSと業務日誌を持って2階(スーパー救急) 病棟へ
8:30 病棟で朝礼参加 服薬指導
服薬指導
8:40 朝の与薬に同行
9:00 申し送り
9:30〜11:45 服薬指導、処方チェック、退院指導、入院時対応
(情報聴取、持参薬確認)
12:00 昼休み
13:00 昼の与薬
13:30 カンファレンス
14:00 配薬
14:30〜16:00 服薬指導、処方チェック、退院指導、入院時対応(情報聴取、持参薬確認)
16:30 記録

1年半を経過して

 ① 薬剤関連のリスク回避ができる
 ② コミュニケーションの場が増えてスタッフとの協力体制が強化できた
 ③ 患者への対応がタイムリーで身近な存在になった
 ④ 看護業務の軽減
などが常駐によるメリットと考えられます。
 与薬に関するインシデント報告は、何とか減少させることができましたが、与薬以外にも勿論、薬剤師がそこにいることで、気付きがあり、未然防止に繋がった例もあります。重要例はプレアボイド報告としますが、その他についても集積をしていくために、業務記録の取り方を工夫しようと考えています。

救急病棟全体の
インシデント報告
2007.4月〜11月
薬剤師常駐なし
2008.4月〜11月
薬剤師常駐あり
薬剤関連インシデント 52 48
与薬に関するインシデント 29 18

 更に充実すべきは、①服薬指導の早期化、②家族教育、③効果・副作用のモニター、④処方設計への関与があげられます。服薬指導の開始は、ある程度、病状が落ち着いた頃が多いのですが、退院までの期間が短いため、早い時期から関わりを持つことで、より深く指導が行えると思います。また、退院後の支援として家族の協力も必須であり、薬物治療に対する理解や不安の軽減に努めたいと考えています。実際には、医師との面談に同席したり、退院時に薬剤師から薬を渡し、家族同席のもとで指導を行う機会を増やしています。
 モニター業務と処方設計への関与は、最も大きな課題です。急性期を扱う病棟では患者の状態変化も大きく、薬剤の変更も頻回に行なわれますが、短期間で安定した状態にまでもっていくため、より適切な薬剤選択と用量設定が必要です。この中で単剤化に取り組むことも必要となってきます。しかし、副作用のチェックも、「手が震えている」だけの情報ではなく、それを薬歴と照らし合わせて客観的に評価する眼がなくては、単なる患者情報の提供に終わってしまう場合があります。服薬アドヒアランスに対しても同様です。
 日々、現場で得た患者の情報に対して、1)DIEEPS(薬原性錐体外路症状評価尺度)や2)DAI-10の活用、3)ハイリスク薬の管理基準を策定してチェックをする、等を行い「薬剤師としてのアセスメント」ができるように進めていくことが、近しい目標となります。

これらを行ない得れば「精神科薬物療法認定」は、自然と付いてくるものではないでしょうか・・・・・。
そして、施設基準として、スーパー救急病棟に薬剤師の配置が認められるようになることを、将来に託したいと思います。

掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。

【掲載】2009年10月02日