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ニューメディアを活用した“強い!”マーケティングの実践ポイント


DDマップ((株)ユーズ) 友田 祐造
(聞き手:医療ジャーナリスト:冨井 淑夫)

 情報通信技術の発達、特にインターネットの普及によって、医療機関の情報提供やネットワーク化、広報・マーケティング活動は、ここ10年程の間に驚くべき進化を遂げてきた。
 一つの例として“アトピー治療の免許皆伝”というコンセプトを謳い、他県も含めて幅広い集患に成功している皮膚科クリニックのケースもあるように、「虎屋の羊羹」や「餃子の王将」のように、何か一つの秀でた特徴と結びつけて医療機関が強く記憶され、口コミされ、提供する医療の領域が広がっていくのが「強い!マーケティング」と言えるだろう。
 医療機関専門ホームページ「DDまっぷ」主催者であり、インターネットを活用したマーケティングの専門家である友田祐造先生に、マーケティングでインターネットを活用する重要ポイントについて、インタビュー形式でお話を聞いた。
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資料提供:DDマップの(株)ユーズ  http://www.ddmap.jp/

マーケティングの基本はブランド力
診療実績の掲載は強いインパクト与える

―― まずマーケティングの基本について、お聞きしたいのですが?

友田:  マーケティングの王道はブランド力を高めることです。何をブランド力の向上に活用するのかと言うと、医師の技術や先進医療機器の導入をアピールすることよりも医療施設の名前をより多くの人に知ってもらうことだと思います。確かに病院においては、ある疾患の領域において有名な医師の名前がブランド力に直結していますが、医療機関の発展を長いスパンで考えると、施設名をベースにおいてでブランディングを考えるのが最も効率的だと思います。
 「餃子の王将」や「551の豚まん」に例えられるように、「○○病なら○○病院が良いわ」と言うような口コミが行われるように、他の病院と差別化して得意とする診療領域を打ち出すのです。私がお手伝いする中に、下肢静脈瘤の日帰り手術で頑張っておられる先生がいます。先生ご自身も開業してから日本一を目指すということで、診療活動を続けてこられました。クリニックの運営方針(コンセプト)が明確なのですね。専門特化しているので、そこを患者に強くアピールするようにホームページを作るわけです。まず医療機関のコンセプト、お店に例えればデパート型かコンビニ型か、それとも専門店型かを決定します。クリニックだとプライマリケアで診療する疾病の種類を広くして近隣の患者さんを集めるのか、専門領域に特化してより広い診療圏から患者さんを集めるのかを整理してもらい、マーケティングで言う商品コンセプト、つまり診療の方向性(診療コンセプト)を明確にします。
 先ほどのクリニックでは、「下肢動脈瘤」と「日帰り手術」の2つをホームページのトップに打ち出し、手術症例数の実績などを入れています。こうしたアウトカムを入れると、患者にはインパクトが強く、説得力があると思います。

―― 大学病院や著名なブランド病院は当然として、外科系の高度急性病院は、大抵、得意分野の手術症例数の推移をホームページで紹介するようになってきました。

友田: 小規模クリニックの場合は、データの集計作業自体が手間なのでなかなか大変かと思います。白内障の手術件数を駅の看板に打ち出している眼科クリニックがあり、強いインパクトがありました。大雑把に5000件と表記されている先生もいますが、厚労省の医療広告ガイドラインでも規定されているように、「何年何月から何時までの実績」と併記して患者に誤解を与えないようにしなければなりません。ここで注意しなければいけないのは、医療施設ごとの実績は広告しても良いのですが、新たに独立開業する医師が病院の勤務医時代に手がけた手術数が1000件であっても、新たに開業した医療施設の広告では、自身が施術した実績を加算して掲載することは出来ないことになっています。