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「実践的病院広報戦略」第1回

「広告」と「広報」の違いとは?

 医療の広告規制が緩和され、広告できる項目も増えてきましたが、「広告」と「広報」の違いはどこにあるのか、まず厚生労働省の見解・解釈をご紹介しましょう。

 『医療法69条に規定する「広告」とは、不特定多数の者を対象とする方法により、患者誘引の目的を持って行われるものであり、「広告」に該当するか否かの判断については、社会通念上総合的に判断されるものであるが、医療機関がその業務概要をまとめ定期的に公表する年報や来院患者用のパンフレット等、専ら医療機関の概要について客観的に情報提供を行うものは「広報」であって、「広告」に該当するものではないこと』とされています。

 ここで厚生労働省の解釈とは異なりますが、一般的に「広告」と「広報」の違いは、どこにあるのか下に示します。すなわちChoice(Buy)me、ここに広告の表現の最終目的は存在しています。

 製品の特徴やスペックだけを並べるのではなく、その製品が何を約束してくれるのか。こう考えていくと、広告においては表現の世界が大きな意味を持ってきます。こう考えていくと、広告においては表現の世界が大きな意味を持ってきます。その点の行き過ぎを医療法は規制しており、虚偽広告、比較広告、誇大広告の禁止と、違反した場合の罰則規定があります。

 広報も広告も、「何を」「どう表現するのか」という構造は同じです。広告は"どう表現するのか?"という点で、専門家が工夫を凝らします。同じ情報を提供するにしても、広報は素っ気ありませんが、広告は分かりやすく、関心を持たれるように工夫を施します。

 「不特定多数を対象にしたものを広告とし、ホームページは不特定多数を対象としていないから広告としない・・・」。とは言うものの、「Choice  me」を意図した医療機関のホームページも少なからず見かけますが、広告表現の世界もまた社会通念上総合的に判断されるものという玉虫色の解釈しかないのでしょうか。

 「医療提供体制の改革のビジョン案」を思い出してみましょう。患者さんの視点を重視し、「医療機関情報の提供の促進」が掲げられています。医療機関においても、情報競争のスタートを意味する文言となっています。広報や広告を行う場合、自院の「何を」訴求すべきか要検討です。自院のセールスポイントが明確化されていなければ、広報も広告も空打ちとなってしまいます。