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人事管理第5回

組織が十分に機能するには管理職の責任能力リーダーシップが不可欠
〜その構成要素を踏まえて「測定」することがステップアップに〜

 組織を一つの体系として十分に機能させるために必要な管理職者の資質について考えてみます。個の能力を組織力へと統合・発展させられるリーダーの姿です。 管理職者が、その役割を果たす上で最も重要だと思われる「責任能力」に焦点を当て、それはどんな要素で構成されていて、どう測れば良いのか、といったことから紹介します。

  人の能力は、職務能力と人格能力に大別されます。職務能力は、その仕事に必要な知識・技能であるのに対し、人格能力は、協同(共同、協働)してものごとを成し遂げるのに必要な人柄や社会的成熟度です。(※1
  そして、人格能力の多くの部分が責任能力だと言えるのです。
  管理職者はよく、リーダーシップの発揮を期待されますが、責任能力こそリーダーシップそのものです。 そのリーダーシップを構成する要素を踏まえて管理職の能力を「測定」し、資質向上への道を探るのも、人事管理の重要な役割になります。

管理者の責任能力イメージ

 責任能力は、人や組織、世のために、その期待に応え得る力であり、意思決定にかかわる能力と、意思疎通に関する能力からなっていると考えられます。(※2
 たとえば、経営理念を創造し、目的を定式化する意思決定の能力と、職員の自律的人格を信頼し、そこに根ざしたコミュニケーションで貢献意欲を向上させ、高い経営成果を実現する意思疎通の能力−といった関係でとらえることができます。

 意思決定には、医療行政施策の推移など変化する環境の中で変動要因を分析し、将来を正しく洞察することや、具体的な計画を打ち出すこと、実現可能な組織目標を決定することなどが含まれます。
 また、経営理念を創造して自己実現を図るには、まわりの長所を生かしながら、自らも積極的に行動する必要がありますが、家庭から職場、社会と広がるコネクションの中で自己をとらえ、生かされているという自覚(恩意識)を持って行動に移し、自己を生かしきること(使命感)も必要です。
 これらから、意思決定力は、1.的適応力、2.実現力、3.的思考力−として測定することができます。


※1 医業の場合、医事課等も含め、まさに専門家集団ですから、高い職務能力が個々に要求されるのは当然です。しかし、管理職の立場にある人に人格能力がなければ、個の集まりはどこまで行っても個の集団に過ぎず、組織体として機能することはできません。

※2 優秀な人材(個人の能力)を、質の高い医療サービスの提供に結びつけるには、管理職の責任能力が生み出す組織としての高い機能が必要です。