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精神科病院とは

5.精神科病院の平均像〜一般病院との比較〜

精神科の入院及び外来の疾病別構成
【解説】
  1. 精神科病院は過去長期入院が主流であったため、病床数が肥大し1病院当たりの病床数は238.6床と一般病院(175.5床)の約1.4倍の規模となっています。
  2. 平均在院日数は、一般病床の18.5日と比較すると、精神病床は307.4日とかなり長くなっています。そのため、結果的に病床利用率は、一般病床の75.4%に比べ、精神病床は89.9%と高い水準です。
  3. 1日の外来患者数は、一般病院の場合は患者1人当たりの在院日数が短いため病床利用率を維持するためには、病床数の1.5倍以上の患者数が必要と考えられます。しかし、精神科病院の場合は長期入院患者により、病床利用率が高いため多くの外来患者を必要としなかったこと、また、立地条件が悪い場所にある病院が多く、おのずと外来患者数が少ない傾向がありました。
  4. 病床数100床当たりの医師数、看護職員数は前述した通り人員配置基準が異なるため一般病院よりかなり少なくなっています。(1.医療法上の精神科病院の位置づけを参照)
  5. 精神科病院は全病院の87.3%が医療法人及び個人の病院で占められています。一般病院の68.1%と比較しても民間依存が高くなっています。これは昭和29年の全国精神障害者実態調査の結果、要入院患者35万人に対し病床は100分の1に満たない状況から、医療法人の病院設置、運営に要する費用に国庫補助の規定が設けられ飛躍的に医療法人の病院が増加したことにあります。
  6. 入院1日当たりの精神病院の点数は一般病院の約1/3となっています。
    • 一つ目の原因:精神科病院の場合は一般病院に比べ、入院料の骨格である入院基本料等の点数が低く設定されていることです。つまり、精神科病院は長期入院の割合が高く、算定要件に平均在院日数の要件を組み込むことが困難であったため、結果的に一般病院の入院料と比較すると低い点数となっています。
    • 二つ目の原因:平成17年社会医療診療行為別調査では、一般病院の入院料及び食事療養の構成比が約52%であり、残り約48%は手術、処置、注射、検査等の治療点数で構成されていました。平成18年にDPCによる包括評価が本格的に導入され、平成21年社会医療診療行為別調査では、入院料及びDPCによる包括評価項目、食事療養の構成比が60%以上となっています、ところが、精神科病院は、DPCによる包括評価の対象外となっていますが、平成21年社会医療診療行為別調査においても、入院料及び食事療養費の構成比が約90%となっており、結果的に治療点数が非常に低く抑えられている現状があります。
  7. 精神科の入院の出来高点数は、ほとんどが精神科専門療法と投薬で占められています。そのため、精神科専門療法だけでなく、薬物療法も精神科における治療上極めて重要な手段となっています。
入院の1日当たり点数比較